新人研修で見てきたもの
ところで、自分自身が新卒で入社して研修を受けた拠点で行われていたことを思い返すと、まず訪問販売した教材に対しフォローの役務で家庭教師を派遣していたが、まず派遣契約書なるものは存在せず、顧客に渡されるものは教材のローン契約書だけであった。家庭教師の管理はほぼしていなく、派遣台帳もなかったので「誰がどこで言っているかも事務員さんのみ知るところ」であった。
当然「教師が急に来なくなった」「ここ2ヶ月来てない」「約束を守ってくれない」「交代要員が来ない」等というクレームばかりでそれに追われていた。
しかし社員である所長は売上さえ上げていれば会社的にOKであることを理解していて、その後の生徒の指導や成績など全く関心がなかったわけである。
しかしアルバイトスタッフからの支持は厚いものだった。というのはこの所長がアルバイトスタッフに対して施していた、毎日の様な飲食設定でした。大学生や高校生に高級料亭などで飲食させバイト中にも出前取り放題、こんな待遇を受けていたので皆その所長と仲良くしていればいい思いができると慕われていた。事実会社の社長もそういう人材活用を推奨していた。
しかし、その飲食接待の源泉はこう・・
まず、教材販売した顧客からクレームやクーリングオフの連絡が入る→教材契約を解約するので、と言って顧客宅へ商品を回収しにうかがう、回収してきた商品を拠点で保管しておく→次の顧客から注文をうけたらその商品を持参して現金にて直接回収する→その代金を拠点の飲食代として使う・・1件で平均単価が30万~60万なのでそれが所長のポケットに入ってしまう。
私は入社したての頃「これ、いいんですか?」と聞くとその所長は「この会社の社長は社員に対して何もしてくれない、けど売上さえ上げていれば文句は言わないから、皆やってるよ」と平然と言われた。
しかし当時の私は「こうにはなりたくないな」と思ってやってきて、一応会社の中でのルールにのっとった上で売り上げ全国一位を維持してきた。

しかし「不当な減俸」や「会社の行政処分」「その後の経費使用の制限」「しかし現場は維持していかないといけない」・・この中で私の中で芽生えたのが「馬鹿正直にやってるだけ損だ」「会社が経費や賞与を出してくれないなら、自分で稼いでスタッフの飲食や賞与に充てよう」という想いも芽生えてきた。
辞めていった社員にも退職金などは無く、かと言って具体的な今後の改善するビジョンや施策は打ち出されぬまま、あくまで拠点毎に考えて利益を出せ、という感じだった。
私はアイデアや行動力はあったので、独自での収入源を確保する施策はいろいろ思いついていた。しかしそれまでの社員の多くがやっていたような露骨な月謝売上に手をつけるとか、入会費用から横取りするとかでなく、あくまで会社と顧客との契約上はしっかりやって利益をだしていった上でのオプション部分でいこうと考えた。

