やはり安易に教えるべきでなかった
異動を断って、退社する方向で話をしていた部下の拠点に会社がある日突然本社の人間がまるで家宅捜索の様さながらのガサ入れが入った。私が教えた副収入源のやり方を安易に行っていて、あからさまな行動をとっており、顧客からの本社への問い合わせが発端の様だった。
黒幕は誰か・・いよいよ厄介者を排除できるタイミングとなる
会社としては「この社員がこのような事をするにはやはり上司である私が黒幕であろう」という考察の元、その社員を監禁して長時間に及ぶ尋問の中で私から教わった、という言質を取り事実を掴む。
二代目社長陣は「ようやくあの厄介者を排除できる」という絶好の機会を逃さなかった。翌日には私の拠点に本社からのガサ入れが入って、許諾もなく私物のPCからデータからすべて回収していった。
「ひとまず本社に来てもらう」という言葉だけかけられその場を去った。昨日まで長年、手塩にかけて作ってきた自分の拠点(自分では作品だと思っていた)を二度と訪れることはなかった。
「終わってしまった・・」目の前が真っ暗
あと、数カ月あれば辞めた部下が新会社を軌道にのらせる事もできただろう・・今までこの会社での仕事をしながら計画していた訳で、途絶える事になるのは予定外だし、何も出来なくなってしまうのでは・・自分も脇が甘くなり、会社につかまれる事になってしまった。当日自分の自宅前に本社の社員が見に来たりとまるで警察の様な動きをしていった。正直恐怖を感じた。そしてそのやり方のへの怒りも感じた。
こうなったからには弁護士に相談をしよう、と思い連絡をとったが土曜日だった為、繋がらず唯一つながった事務所へ月曜日に行くことになった。本社には月曜と言われたが、一日ずらしてまずは弁護士さんと作戦を立ててからにしようと思った。
今までの辞めていった人と同様に退職で終わるだろう
私のどこかに「これは今まで不正が発覚して辞めていった人のパターンと一緒になってしまったが、辞めてしまえば結局おとがめ無しで終わっていったパターンだろう」と先代の時のイメージがあった。
と同時に「ここまで会社に貢献してきた自分がここまで会社に痛めつけられてきた自分が処分を受けることになるわけないだろう、ここまで汚い事をしてきた会社が強気に出れるわけないだろう」と思っていた。
・・間違いなく先代社長であればそれで終わっていたはずだった・・