3章 会社に営業停止処分が下される

不正

会社が営業停止処分を受ける

そんな状況を継続していた会社を去っていった人間や顧客からのクレームから会社の違法性を指摘する人がでてきた様子だった。

ある日社内でクレームが多数報告されていた複数の拠点にお役人のガサ入れが入った。後日、経済産業省から会社に「特別商取引法違反」として6か月の営業停止処分が下された。幹部は呼び出され社長より「ひとまず6か月はおとなしくしていて、販売方法を変えて再開する」と聞かされた。

古い幹部たちはそれを機に辞めていった。逆に言うとそれを幹部達は見越していたかの様に準備をしていた様だった。「しまった防御が遅かった」「自分はどうする・・」痛恨の極みだがその時、今までの成功体験や立場・収入から一から転職をする気になれなかった。また自分の管轄していた部下たちの処遇も含め迷走していた。「自分もこの拠点のメンバー達と起業して離脱するしかないかも・・」「今から準備を始めよう・・」という想いが強くなっていった。主だった部下にも相談したところ「このメンバーで独立する準備をしていこう」という事になった。

営業部社員昇給0円賞与0円 経費使うな!の号令

そこから会社は社員への昇給は止め、経費使用もそれまでの三分の一とされてしまった。今までアルバイトスタッフへの慰労のための食事会や経費使用も急激に下げられた。しかし現場はそれまでのお客さん含め抱えていたので活動は継続していかねばならず、会社内ではあちらこちらで自分達でお金を入る仕組みを作り、不正が横行しそれが会社にバレても社長は大事にはせずそっと会社を去らせるスタイルで見逃していった。これは会社が強気にでたらもっと今までの会社のマズイ面が暴かれるという、叩けばホコリが出る身であることを自覚していたからだと思う。不正があっても「今後会社に対し異議申し立てはしない」という言質だけ取り交わして去っていってもらっていた。

そんなやり方で教材を売らずに家庭教師の派遣に関して派遣料で稼ぐ、という方式でやっていくことになったいわゆるピンハネである。決められた月謝で決められた時間数の消化のスタイルだった。

しかしこの家庭教師指導派遣のやり方は今まで各拠点毎独自の判断で行っていたもので、そもそもしっかり派遣をするか、講師の給与設定や顧客管理も現場任せであったので各拠点でバラバラのやり方となっていた。拠点毎が自営で教師派遣をしている状況に等しかった。

営業部の社員は昇給も無く、賞与もなく、それまでどおり健康診断もなく今までの顧客管理と新規の顧客営業を細々やり続けるしかなかった。販売店はそれまでの半分くらいに減ってしまった。

 

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